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ちょっと慣れた海外旅行者は、できるだけ節約をしようとしますが、クレジットカード払いと現金払い、どちらがお得なのかを知りたいのではないでしょうか。この記事では、お得を左右する手数料、支払方法はもちろん、海外旅行でお得なクレジットカードも紹介します。
カード払いは現地通貨建てが円建てよりお得
海外に行くと、クレジットカードを利用すると現地通貨と円建て、どちらかから選べるお店もあります。結論から申し上げると、現地通貨建てと円建てでは、現地通貨建てで買い物した方がお得です。
この場合、海外の加盟店はクレジットカード会社と「First Choice Currency」(FCC)という契約を結んでいます。FCC契約をしていると、お店は現地通貨建てと円建てのどちらかを、利用者に説明した上で選ばせる義務が出てきます。
現地通貨建てと円建てでは手数料率が異なる
通常は現地通貨建てで処理するのですが、わざわざFCC契約を海外のお店が行なうのには理由があります。それは、現地通貨建てよりも円建てにした方が手数料率は高く、お店の儲けが多くなるからです。
現地通貨建てでは国際ブランド所定の手数料率が適用される
日本人が多く利用する国際ブランドはVISA、マスター、JCBですが、現地通貨建てでは、国際ブランド所定の手数料率が適用されます。
それを海外事務手数料と呼びますが、3つの国際ブランドでは適用する海外事務手数料が異なります。
VISA・マスター | 加盟店より利用データがアメリカ本社に送られ、決済した時点のレートに63%をプラスして円換算 |
---|---|
JCB | 加盟店にJCBが支払処理をした時点のレートに、6%をプラスして円換算 |
実際には、利用したクレジットカードによって、海外事務手数料が以下のように設定されています。
カード名 | 国際ブランド | ||
---|---|---|---|
VISA | Master | JCB | |
楽天カード | 1.63% | 1.63% | 1.6% |
三井住友カード | 1.63% | 1.63% | ― |
イオンカード | 1.6% | 1.6% | 1.6% |
MUFGカード | 2.16% | 2.16% | ― |
セディナカード | 1.6% | 1.6% | 1.6% |
ライフカード | 2% | 2% | 1.63% |
ポケットカード | 1.63% | 1.9% | 1.6% |
レートは「TTMレート」が適用され、国際ブランドが異なってもレートには大差がありません。現地通貨建てでの決済では、上乗せされる海外事務手数料は基本的にこのパーセンテージで一律です。
円建てでは加盟店側が手数料率を設定できる
一方、円建てにすると、両替手続きをするのは国際ブランドではなく加盟店側ですので、その手数料も国際ブランドではなく加盟店が手数料率を設定できます。2.5%以上が一般的ですが、中には4%近い手数料率を設定するお店もあります。国際ブランドの海外事務手数料より2%以上も手数料が高くなるのですから、基本的には現地通貨建ての方がお得です。
海外事務手数料以外の手数料が発生する場合も
一部の国ですが、イギリスやスウェーデン、オーストラリアでは、お店ごとに海外事務手数料以外のクレジットカード手数料を表示価格より徴収してよいと、法律で定められています。日本でいう、現金払いとカード払いで異なるガソリンスタンドの値段のようなものです。お店の目立つところに、その旨が記載されていますので、確認しておきましょう。
外貨両替よりもクレジットカード払いの方がお得
海外旅行では、クレジットカードを現地通貨建てにするか円建てにするか以外にも、現金払いにするかカード払いにするかという選択もあります。両方利用可能なお店では、クレジットカード払いを利用した方がお得です。より分かりやすく説明するために、以下の条件で買い物をした際の支払総額を比較してみましょう。
買物日 | 2018年4月15日 |
---|---|
買い物金額 | 1000米ドル |
カード払いの通貨 | 米ドル建て |
利用するクレジットカード | 楽天カード(Master) |
利用する外貨両替所 | トラベレックス(オンラインで購入→成田空港で受け取り) |
クレジットカードのレート | 「Mastercard Currency Conversion Cululater」を参照 |
クレジットカード払いした場合
1000米ドルを楽天カード(Master)で買い物をした場合、手数料率は1.63%です。「Mastercard Currency Conversion Cululater」では、1米ドル=109.51銭(2018年4月14日現在)です。計算すると、手数料を含めた支払総額は「10万9515円」となりました。
外貨両替の場合
トラベレックスのオンラインキャッシュレートは、1米ドル=110.02銭(2018年4月15日現在)です。配送料は無料で、手数料はレートに含まれていますので、支払総額は「11万20円」となりました。
500円以上の差が付いていますね。
この時点でクレジットカード払いの方がお得ですが、事前にオンライン購入せず、店舗で直接購入する場合にはレートがもっと悪くなりますので、クレジットカード払いの優位性はさらに増します。
高額紙幣は使い勝手が悪い
外貨両替をすると高額紙幣を渡されることも多いですが、高額紙幣の使い勝手はあまりよくありません。偽札を疑われて受け取りを拒否されることもあります。カード払いならそのようなこともありませんので、手数料以外の面でもお得です。
お得な高還元率クレジットカードを紹介!
国際ブランドごとに、海外事務手数料は微妙に異なりますし、同じ国際ブランドでも持っているクレジットカードによっても海外事務手数料が異なります。これら複雑に絡み合う要因を考慮しながらカードを使うのは、あまり得策ではありません。
海外事務手数料率の差も、大きくてせいぜい0.4%程度ですので、高還元率のクレジットカードを使えば、十分に元が取れる計算です。そこでここでは、海外でおすすめの高還元率クレジットカードを何枚か紹介しましょう。
スタートダッシュがスゴい「オリコカード・ザ・ポイント」
年会費 | 無料 |
---|---|
申込資格 | 高校生を除く18歳以上 |
国際ブランド | Master、JCB |
ポイント還元率 | 1%(入会6か月間は2%) |
海外事務手数料 | 1.63%(Master)、1.6%(JCB) |
ショッピング枠 | 最高300万円 |
海外旅行傷害保険 | なし |
ショッピング保険 | なし |
家族カード | 3枚まで無料発行 |
「オリコカード・ザ・ポイント」は100円ごとに1オリコポイントが付与されます。貯まったポイントは、1000ポイント単位でTポイント1000ポイントに交換できますので、還元率は1%となります。
さらに、新規入会から6か月間は、100円ごとに2オリコポイントが付与されます。上限は5000ポイントですが、新規発行後に海外旅行に行けば、スタートダッシュを最大限生かせそうです。
家族カードを3枚まで無料発行できますので、家族の分も発行すれば、より多くのポイントを貯めることも可能です。
銀聯カードも発行できる「リクルートカード」
年会費 | 無料 |
---|---|
申込資格 | 高校生を除く18歳以上、本人または配偶者に継続収入がある |
国際ブランド | VISA、Master、JCB |
ポイント還元率 | 1% |
海外事務手数料 | 2.16%(VISA、Master)、1.6%(JCB) |
ショッピング枠 | 最高100万円 |
海外旅行傷害保険 | 最高2000万円(利用付帯) |
ショッピング保険 | 年間200万円限度 |
家族カード | 19枚(JCBは8枚)まで無料発行 |
「リクルートカード」のポイント還元率は、1.2%です。貯まったリクルートポイントはPontaポイントに等価交換でき、使い勝手も非常に良いです。
年会費無料カードながら、保険が充実しているのがメリットです。海外旅行傷害保険は最高2000万円、利用頻度の高い傷害・疾病治療補償も100万円付きます。さらに、年会費無料カードには珍しく、ショッピング保険も年間200万円を限度に付帯します。しかも、海外利用だけでなく国内利用も対象です。
三菱UFJニコスが発行するVISAとMasterを選ぶと、追加カードで銀聯カードを発行することができます。銀聯カードは中国で圧倒的に通用率の高い国際ブランドですので、中国旅行の予定がある人は必携です。
現地通貨建てのカード払いがお得
海外で最もお得な支払方法は「現地通貨建てのクレジットカード払い」です。海外事務手数料の仕組みは結構複雑ですので、この際あまり考えないようにしましょう。それよりも、高還元率のクレジットカードを利用して海外事務手数料を取り返した方が、よほどシンプルでお得です。